時雨

しぐれ
初冬 3音 天文

傍題(子季語)

しぐるる (しぐるる) 4音 朝時雨 (あさしぐれ) 5音 片時雨 (かたしぐれ) 5音 北時雨 (きたしぐれ) 5音 小夜時雨 (さよしぐれ) 5音 時雨傘 (しぐれがさ) 5音 時雨雲 (しぐれくも) 5音 月時雨 (つきしぐれ) 5音 村時雨 (むらしぐれ) 5音 夕時雨 (ゆうしぐれ) 5音 横時雨 (よこしぐれ) 5音 時雨心地 (しぐれごこち) 6音 時雨の色 (しぐれのいろ) 6音 松風の時雨 (まつかぜのしぐれ) 8音

解説

時雨は冬の初め頃に降る通り雨です。ぱらぱらと軽くあたりを濡らし、さっと通り過ぎていきます。降ったり止んだりする様子がうつろいやすさを感じさせる、冬の代表的な季題のひとつです。

芭蕉とその弟子たちが、冬の到来を告げるこの雨に秘められた情趣を見出し、俳諧集『猿蓑』の冒頭に、時雨を季題とする一連の句を取り上げたことはよく知られています。

傍題の「初時雨」はその年に初めて降る時雨を指します。「村時雨」はひとしきり激しく降っては通り過ぎていく雨。「片時雨」は一方の空で時雨が降っていて、別の方角では晴れていること。また、夜に降る時雨は「小夜時雨」といいます。

例句

  • 初しぐれ猿も小蓑(こみの)をほしげなり

    — 芭蕉

  • 幾人(いくたり)かしぐれかけぬく勢田の橋

    — 丈草

  • あはれさやしぐるる比(ころ)の山家集

    — 素堂

  • 翠黛(すいたい)の時雨いよいよはなやかに

    — 高野素十

  • 天地(あめつち)の間にほろと時雨かな

    — 高浜虚子

  • 小夜時雨上野を虚子の来つゝあらん

    — 正岡子規

  • うつくしきあぎととあへり能登時雨

    — 飴山實

  • しぐるるや駅に西口東口

    — 安住敦

  • 手から手へあやとりの川しぐれつつ

    — 澁谷道