ゆき
晩冬 2音 天文

傍題(子季語)

銀花 (ぎんか) 3音 小雪 (こゆき) 3音 雪華 (せっか) 3音 雪庇 (せっぴ) 3音 根雪 (ねゆき) 3音 飛雪 (ひせつ) 3音 暮雪 (ぼせつ) 3音 深雪 (みゆき) 3音 大雪 (おおゆき) 4音 粉雪 (こなゆき) 4音 湿雪 (しっせつ) 4音 白雪 (しらゆき) 4音 新雪 (しんせつ) 4音 積雪 (せきせつ) 4音 雪片 (せっぺん) 4音 筒雪 (つつゆき) 4音 べと雪 (べとゆき) 4音 水雪 (みずゆき) 4音 餅雪 (もちゆき) 4音 雪国 (ゆきぐに) 4音 雪空 (ゆきぞら) 4音 雪紐 (ゆきひも) 4音 明の雪 (あけのゆき) 5音 今朝の雪 (けさのゆき) 5音 小米雪 (こごめゆき) 5音 細雪 (ささめゆき) 5音 ざらめ雪 (ざらめゆき) 5音 しまり雪 (しまりゆき) 5音 衾雪 (ふすまゆき) 5音 六花 (むつのはな) 5音 雪明り (ゆきあかり) 5音 雪景色 (ゆきげしき) 5音 雪月夜 (ゆきづきよ) 5音 雪の声 (ゆきのこえ) 5音 雪の花 (ゆきのはな) 5音 冠雪 (かんむりゆき) 6音

解説

雪は雪月花(四季を彩る象徴的な自然美)のひとつであり、冬の代表的な季語です。

はかなく美しい反面、道や家が埋もれるほど降り積もったり、人を凍えさせたりするような厄介で恐ろしい面も持っています。とくに北国で暮らす人々にとっては、このような印象が強いでしょう。

こうした大きな季語を扱うとき、漠然と「冷たい、白い、きれいだ」と詠むような類想(ありふれた発想)に埋もれないためには、切り取る場面や角度、取り合わせる内容に自分なりの具体性を持つことが大切です。

例句

  • 馬をさへながむる雪の朝哉(あしたかな)

    — 芭蕉

    【解説】雪の朝には、ふだんなら気にも留めない馬でさえ新鮮なものに見えてくるという句。馬に焦点を当てることで、その周りに降り積もる雪の白さも見えてきます。その美しさは見慣れたものの印象をも一変させ、風情を感じさせるというのです。

  • 是がまあつひの栖(すみか)か雪五尺

    — 一茶

    【解説】五尺は150cmほど。人の身長ほども雪の積もった我が家を前にして、これが終の棲家、死ぬまで住む家なのかと嘆いた句。

  • ながながと川一筋や雪の原

    — 凡兆

  • 我が雪と思へばかろし笠の上

    — 其角

  • 応々といへど敲(たた)くや雪の門

    — 去来

  • いくたびも雪の深さを尋ねけり

    — 正岡子規

  • 降る雪や明治は遠くなりにけり

    — 中村草田男

  • 雪はげし抱かれて息のつまりしこと

    — 橋本多佳子

  • 落葉松(からまつ)はいつめざめても雪降りをり

    — 加藤楸邨

  • まだもののかたちに雪の積もりをり

    — 片山由美子

  • 雪片のつれ立ちてくる深空(みそら)かな

    — 高野素十