秋の日

あきのひ
三秋 4音 天文

傍題(子季語)

秋日 (あきび) 3音 秋没日 (あきいりひ) 5音 秋入日 (あきいりひ) 5音 秋日影 (あきひかげ) 5音 秋日射 (あきひざし) 5音 秋の朝日 (あきのあさひ) 6音 秋の夕日 (あきのゆうひ) 6音

解説

「秋の日」は秋の太陽やその日差しを指す季語です。また、秋の1日という意味で使われることもあります。

空気の澄んだ秋には、日の光に照らされたものがくっきりと際立って見え、ふだん気に留めないようなものも、不思議と美しく感じられることがあります。

ただ、季節が深まるにつれて日差しは衰えていき、秋分も過ぎる頃になると「釣瓶落とし」といわれるほどに日暮れが早くなってきます。明るさの中に、そうしたはかなさ、物悲しさもにじむのがこの季語の特徴です。

例句

  • 秋の日のずんずと暮て花芒(はなすすき)

    — 成美

  • 秋の日やちらちら動く水の上

    — 荷兮

  • 汐くみて秋の日光る桶のそこ

    — 蝶夢

  • 鶏頭に秋の日のいろきまりけり

    — 久保田万太郎

  • 戦死報秋の日くれてきたりけり

    — 飯田蛇笏

  • 水底の草にも秋の日ざしかな

    — 高橋淡路女

  • 谿(たに)ふかく秋日のあたる家ひとつ

    — 石橋辰之助

  • 湯おもてにうすき秋日と吾子の垢(あか)

    — 能村登四郎

  • 時計師に微塵(みじん)の秋日身のまはり

    — 桂信子

  • 白壁にかくも淋しき秋日かな

    — 前田普羅

  • 沓掛(くつかけ)や秋日にのびる馬の顔

    — 室生犀星

  • 向日葵の秋日の蕊となりにけり

    — 西島麦南

  • ひややけき空気に秋日さしゐるも

    — 山口誓子

  • 秋没日松は花よりくれなゐに

    — 山口誓子