はな
晩春 2音 植物

傍題(子季語)

花影 (かえい) 3音 徒花 (あだばな) 4音 花笠 (はながさ) 4音 花の香 (はなのか) 4音 花の輪 (はなのわ) 4音 花片 (はなびら) 4音 花房 (はなぶさ) 4音 春花 (はるばな) 4音 花明り (はなあかり) 5音 花朧 (はなおぼろ) 5音 花盛り (はなざかり) 5音 花便り (はなだより) 5音 花月夜 (はなづきよ) 5音 花の雨 (はなのあめ) 5音 花の奥 (はなのおく) 5音 花の陰 (はなのかげ) 5音 花の雲 (はなのくも) 5音 花の露 (はなのつゆ) 5音 花の庭 (はなのにわ) 5音 花の昼 (はなのひる) 5音 花の門 (はなのもん) 5音 花の宿 (はなのやど) 5音 花の山 (はなのやま) 5音 春の花 (はるのはな) 5音 花盗人 (はなぬすびと) 6音 花の姿 (はなのすがた) 6音 花の名残 (はなのなごり) 6音 花の錦 (はなのにしき) 6音 花を惜しむ (はなをおしむ) 6音 花の粧 (はなのよそおい) 7音

解説

和歌や俳句で「花」といえば、桜を指すと言われることがあります。間違いではないものの、句を詠むにあたっては少し注意が必要です。

桜や梅の花を見ると、私たちの心は単にその色や形をとらえるだけでなく、何か華やいだものを感じます。「花」はその華やかさを表す言葉です。「花の都」「花の春」などの言い回しも、単に植物としての花ではなく、心に生じる華やかな印象を表す言葉ですね。

桜を「花」ともいうのは、日本人にとって桜が多くの花の中でも、とくに華やかさを感じるものだからです。

句を詠むときには、花一輪まで具体的にイメージできる「桜」の姿を描きたいのか、あるいはもっと広く「花」というものや、その華やかさを表現したいのかによって、言葉を使い分けることが大切です。

例句

  • これはこれはとばかり花の吉野山

    — 貞室

    【解説】山桜が満開の吉野山(奈良県)は、これ以上ない華やかさ。この句の「花」は桜ですが、「桜の吉野山」と限定してしまうよりも、「花の」というほうがいっそう華やかさが伝わります。

  • 何の木の花とは知らず匂ひかな

    — 芭蕉

    【解説】伊勢神宮に参拝したときの句。「何の木の花とは知らず」とあるとおり、ここでは花=桜ではありません。境内で感じた言い知れない神々しさを、かぐわしい花のにおいを通して表現しています。

  • 花の雲鐘は上野か浅草か

    — 芭蕉

  • 一昨日はあの山越えつ花盛り

    — 去来

  • 肌のよき石にねむらん花の山

    — 路通

  • 咲き満ちてこぼるゝ花もなかりけり

    — 高浜虚子

  • 人体冷えて東北白い花盛り

    — 金子兜太

  • 本丸に立てば二の丸花の中

    — 上村占魚

  • 花影婆娑と踏むべくありぬ岨の月

    — 原石鼎

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