焚火

たきび
三冬 3音 生活

傍題(子季語)

柴焚 (しばたき) 4音 夜焚火 (よたきび) 4音 朝焚火 (あさたきび) 5音 落葉焚 (おちばたき) 5音 焚火跡 (たきびあと) 5音 夕焚火 (ゆうたきび) 5音

解説

「焚火」は暖を取るために屋外で火を焚くこと。三冬の季語です。防災意識の高まった現在ではあまり見かけなくなりましたが、以前は家の庭や畑、海辺や神社の境内などで、人々が比較的自由に焚火をしていました。

落ち葉や枯れ木を燃やしたり、不要なものを処分したり、中で焼き芋を焼いたり。それを囲む人たちの間には、さほど親しくなかったとしても、自然と会話や打ち解けた空気が生まれます。

暗闇に揺らぐ光、ぱちぱちと薪のはぜる音、かざした手に感じる温もり、服に残る匂い……。記憶や想像力に訴える季題のためか、多くの俳人たちが個性豊かな句を詠んでいます。

例句

  • 焚火かなし消えんとすれば育てられ

    — 高浜虚子

  • 焚火火の粉吾の青春永きかな

    — 中村草田男

  • 焚火中身を爆ぜ終るもののあり

    — 野沢節子

  • とつぷりと後ろ暮れゐし焚火かな

    — 松本たかし

  • 軍港をあぶり出したる焚火かな

    — 中村和弘

  • 隆々と一流木の焚火かな

    — 秋元不死男