蟋蟀

こおろぎ (旧仮名:こほろぎ)
三秋 4音 動物

傍題(子季語)

ちちろ (ちちろ) 3音 ちちろ虫 (ちちろむし) 5音 つづれさせ (つづれさせ) 5音 えんま蟋蟀 (えんまこおろぎ) 7音

解説

蟋蟀は秋に鳴く虫の中ではごくありふれたものの1つで、その澄んだ声が秋らしい趣を感じさせます。一般に光沢のある黒褐色で、雄は前翅(まえばね)をこすり合わせて鳴き声を出します。古くは秋に鳴く虫の総称でもありました。

傍題の「ちちろ」、「ちちろ虫」は蟋蟀の別称です。「つづれさせ蟋蟀」は夏から秋にかけて草地などでよく見られる種で、体長は2センチほど。「えんま蟋蟀」は日本産では最大の種で、体長3センチほどです。日本各地で見られ、名前の由来は顔面の感じが閻魔(えんま)大王を連想させるためといわれます。

例句

  • こうろぎや箸で追やる膳の上

    — 孤屋

  • こほろぎのこの一徹の貌(かお)を見よ

    — 山口青邨

  • こほろぎやいつもの午後のいつもの椅子

    — 木下夕爾

  • こほろぎや眼は見はれども闇は闇

    — 鈴木真砂女

  • こほろぎや入る月早き寄席戻り

    — 渡辺水巴

  • 蟋蟀が深き地中を覗き込む

    — 山口誓子

  • 蟋蟀に覚めしや胸の手をほどく

    — 石田波郷

  • ひとり臥(ね)てちちろと闇をおなじうす

    — 桂信子

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