落鮎

おちあゆ
仲秋 4音 動物

傍題(子季語)

鮎落つ (あゆおつ) 4音 錆鮎 (さびあゆ) 4音 渋鮎 (しぶあゆ) 4音 秋の鮎 (あきのあゆ) 5音 下り鮎 (くだりあゆ) 5音 とまり鮎 (とまりあゆ) 5音

解説

「落鮎」は産卵のために川を下る鮎です。「下り鮎」とも呼ばれ、生命のはかなさ、哀れさをまとった存在として多くの句に詠まれています。

「錆鮎」、「渋鮎」という別名は、産卵を前にした鮎の体に黒っぽい鉄さびのような斑紋ができること、あるいは雌の腹部に赤さびのような色が浮かぶことが由来といわれます。

鮎は「年魚」という別名もあるとおり、生まれた翌年の秋に産卵を終えると、多くがそのまま命を落とします。ところが、中には産卵せずに冬を越すものもおり「越年鮎」、「とまり鮎」などと呼ばれます。

例句

  • 落鮎や日に日に水のおそろしき

    — 千代女

  • 鮎落ちていよいよ高き尾上(おのえ)かな

    — 蕪村

  • 一とせの鮎もさびけり鈴鹿川

    — 鬼貫

  • 落鮎の落ちゆく先に都あり

    — 鈴木鷹夫

  • 鮎落ちて美しき世は終りけり

    — 殿村菟絲子

  • 落ち落ちて鮎は木の葉となりにけり

    — 前田普羅

関連季語